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札幌で感染者急増 なぜ感染が止まらない 「宣言」の効果が見られません 4月26日

 

札幌で感染爆発

2020年4月26日の状況

札幌市では、これまで最も多かった25日に並ぶ26人が新たに新型コロナに感染したことが確認されたと発表されました。

そのうち感染経路不明者は15人にも上ります。

また、石狩地方で80歳台の方がひとり亡くなっています。

 これで、道内の死者は26人となります。

この状況は、まさに感染爆発と言ってよいでしょう。

 

北海道はなぜ失敗したのか

この状況をみても、マスコミ、学者は「北海道は第一次の感染の波をうまくさばけた」と言い続けています。

 

北海道は全国で一番早く新型コロナの洗礼を受けました。

そのため、国から3名の感染予防の専門家の派遣をいち早く受け、その指導の下、北海道として独自の「緊急事態宣言」を発令しました。

その後、表面的に総感染者数が抑えられたので、北海道は第一波を乗り切ったと評価されたわけです。

 

その手法が「クラスター潰し」であったためか、感染対策の専門家は北海道で成功したと思われたクラスター対策を全国に当てはめて実行していきました。

これが、世界の標準からは大きくかけ離れた「日本独自」政策となり今の状態に至っています。

 

第1波の北海道の状況は?

北海道は中国人の憧れの観光スポットです。そのため、多数中国人の観光客が訪れます。

さらに、2月の上旬は「雪まつり

札幌の人口約200万に対し200万人の観光客が札幌に訪れました。

その雪祭りの時、それまで暖冬で雪も降らなかった札幌がこの雪まつりの時だけ猛烈な寒波に見舞われました。

氷点下10度の世界。札幌ではこの冬一番と言われた寒波の襲来です。

 

当然、観光客は表なんて寒すぎて歩けません。

そこで雪まつりの会場見物はそこそこにして、札幌駅から大通りを通ってススキノへと通ずる地下歩道(チカホ)に集中。

そして、その近場にあるレストランなどで休憩。

そのためホテル、レストランや喫茶店などは暖を取る海外からの観光客、国内、道内各地からの観光客でごった返しの状況。

 

札幌は冬の観光は本当に狭い市内の中心部だけです。そこにみんなが集中したのでたまりません。

あっという間に感染が広がりました。

 

ところが、寒い中を元気に雪まつりを見に来る「若い人」は発症率が低いのです。

結局、北海道内では「若い人」が田舎に帰り、田舎の「弱い人」に感染させ発症が始まりました。

 

ですから最初のころの感染者は「中富良野町」「胆振」「渡島」「旭川」「函館」「オホーツク」「美瑛町」「釧路」「新ひだか町」「知内町」「厚岸町」「せたな町」「滝川市」と北海道の各市町村名のオンパレード。

こんなところまで、なんで中国人が観光に行くの???

行くはずがありません。

北海道に住んでいても行ったこともない場所さえあります。

 

これこそ札幌の雪まつりの大通りやススキノから持ち帰ったウイルスが地方の「弱い人」にうつり感染者として発症したのではないでしょうか?

 

冬の北海道の特質

北海道の冬場。経験したことのない内地の人には理解できないでしょう。

特に、最も寒い2月。

不要不急の外出なんかする人はいません。

 

知事が宣言を出すまでもなく、厳寒の中を不要不急の用事でうろついていたらマイナス20度の世界では凍えてしまいます。

さらに、秋田県の佐川知事もおっしゃっていました。

「秋田では普段から日中でも人なんて見かけない」

 

北海道の田舎でも同じです。クマも冬眠中。

ソーシャルディスタンシング、お互いに手を伸ばしても届かない距離???

見渡す限り無限のソーシャルディスタンシングです。

 

さらに、表に出かけるときには、寒いので口元にはマスクかマフラーをまき、手には分厚い手袋をはめ、防寒の分厚いコート。

マフラー、手袋、コートは家に入れば、玄関先にきちんと置きます。

家の中まで持ち込みません。

ウイルスが手について家の中に持ち込まれる危険は自然と軽減されます。

 

多分、冬の北海道では西浦教授の参考にしたR=2.5という数字は1以下だったのでしょう。

Rが1以下の世界では、感染は収束に向かいます。

そのため、周辺部の感染者数は一度盛り上がりを見せただけで減少しました。

 

札幌と北海道全体は別の世界です。

ところが、札幌および札幌経済圏内をみれば、ミニ東京と言われる札幌です。

札幌市だけでも、200万の人口を有し、また、札幌駅から大通りを通りススキノに向かう狭い地区に多数の事業所、レストラン、ホールが密集。

さらにススキノのような日本有数の繁華街を有しているような場所は、非常に狭い地域に多数の人が集中します。

その札幌でじわじわと感染経路不明の感染者が出続けているのをみて、秋元市長はいち早く「市中感染」という言葉を使い、市民に注意を促しました。

クラスターや感染経路のはっきりしている人を除外した「経路不明の感染者」は

ほぼ毎日のペースで出現していました。

 

鈴木知事の新たなスタートをの宣言

そのような状況にもかかわらず、鈴木知事は「北海道全体の数字」をみて

緊急事態宣言を「魔の3連休」の前日に解除しました。

記者会見で記者から「なぜ、解除したのか?」という理由を問われても、「最初の予定通りです」との紋切り型の回答だけで、判断理由を明らかにしませんでした。

 

このころのマスコミ、政治家、学者も一斉に「北海道は第1波を乗り切った」との評価でした。

ただ、札幌に住んでいる人間は、この程度の自粛で波が乗り切れるほど、新型コロナは甘くない、と感じていました。

何故なら、当時の自粛は「土曜、日曜は家にいて」というだけです。

これに学校の休業も加わっていますが、今でも学校で集団感染が発生したケースは北海道ではないようです。

 

そのため、確かに大企業などは自主的に自粛をかけてはいましたが、平日は人の流れにほとんど差は見られません。

 

案の定、解除をした後の「魔の3連休」から2週間たったころから札幌中心に「経路不明感染者」が増大しています。

また、底辺からの市中感染が広まったため、病院感染という形でクラスターが発生しました。

この状況になると、医療崩壊です。

 

札幌は第1波を乗り切っていません。

札幌の「経路不明感染者」を見れば、最初の発生以来変わることなく、常に泥沼からメタンガスが沸き上がるように、ぼこ、ぼこと発生しています。

この状態が続いていること、これ自体が市中感染の広がりを示す指標です。

 

その期間がある程度続くと、次のステップが「経路不明経路感染者」の明らかな増大です。

この状態が、今の札幌。

つまり、第1波を乗り越えたのではなく、今から波が来るのです。

 

今、何をすべきか

ちょうどゴールデンウイークに入ります。この時期は企業もやすみ。通勤のための地下鉄の混雑が解消されます。

札幌は、人口の割にコンパクトに作られた街です。歩ける範囲でほぼ、日常生活品は入手可能。

幸いなことに中心部を少し離れれば、普段でも通りにあまり人は見かけません。

ジョギングも公園なんかに行かず、家のまわりで生活、これが一番です。

 

空港では

別の島、北海道。ほとんどの来道者は飛行機を利用します。

まずは、検温。ただ、検温して高いと言えども残念ながら拒否はできません。

ただ、北海道から出るときも空港で検温。

空港で体温が高く引っ掛かった人には、行動アプリを携帯に入れてもらい、

北海道の中をうろうろしたルートをチェックできる体制くらいとりたいものです。

(もちろん、任意ですが。強制できないからということで何もしないのではなく、任意でのお願いのメニューを作るべきです)

 

介護施設

現在、かなりのクラスターが発生しています。

当然、全道の介護施設は「外来者の訪問禁止」だと思いますが、

このような方針が道からでたという話は聞こえてきません。

 

千葉の介護施設は、11月から3月くらいまでインフルエンザの時期は

面会謝絶だったのですが、北海道の施設はどのような対応を今までもしていたのでしょうか。

全国的に介護施設への感染がおこっているようですが、北海道の施設での感染率が高い様に感じます。

それが、死亡者の数の多さにつながっているのではないでしょうか。

鈴木知事、

牛乳を飲んでいる場合ではありませんよ