平凡な一日と貴重な一日

今日や明日という日はそれこそ何でもない平凡な一日です。しかし、その平凡な一日が集まって、私たちの人生を作っているのです。だから、平凡な一日こそ貴い永遠の一日です

5年前の韓国大統領選挙

5年前、本来12月に行われるはずの大統領選挙が任期5年の韓国大統領選挙は、2017 年5月9日で、実に半年以上も前倒しで行われることとなりました。


 それは、そのころ日本でも大々的に報道されていました、2016 年 10 月に朴槿恵(パク・クネ)大統領が「崔順実(チェ・スンシル)ゲート」が発端となって、国会における大統領罷免決議、憲法裁判所での罷免決定を経て、5年間の任期を待たずに失職することとなったため、前倒しで実施されることとなったものでした。

 

 その時はちょうど中国黒龍省哈爾浜の黒龍江大学にいた時でした。ある日、韓国人留学生が瀋陽に行くとのこと。

 瀋陽清帝国の発祥の地で瀋陽故宮をはじめ後金(清の前身)の遺物が沢山残されている街なので「観光?何日行くの?」と聞いたら、「選挙。日帰りです」との返事。

哈爾濱には韓国領事館が無く、一番近いのが瀋陽の領事館なので大統領選挙の投票に行くという話でした。

 

 たしかに当時の状況は、2014 年の旅客船セウォル号の沈没事故への初動対応に始まり、2016 年 12 月の日韓慰安婦の合意問題、最後には「崔順実ゲート」が発覚したことにより、学生を中心として瞬く間に国民の怒りが大規模な集会へと発展し、最終的には大統領が罷免されるに至った、いつもとは違う異常な盛り上がりのある大統領選挙でした。

 それでもハルビンから瀋陽まで500km以上あります。新幹線ができたと言っても東京と大阪を新幹線で日帰りで行ってくるようなものです。瀋陽も初めてで土地勘も無いというのに、韓国の留学生の政治活動に対する熱心さに感心したものです。


そして、朴前大統領に代わって政権を担う事になった文在寅ムン・ジェイン)大統領は当然、圧倒的な得票率で当選を果たしました。

 

それから、5年後、今回の大統領選挙も70%を超す投票率で、かつ若者の投票率が高齢者より高いとのこと。当時の大統領選はいろいろ事件があったから投票志向が高かっただけではなく、もともとの韓国人の選挙に対する姿勢が、日本人と大きく違うということでした。

 

投票率が低いのは、投票に足る政治家がいないからという人もいますが、今回の勧告大統領選挙を見ても、客観的に見てどちらがとは言い難く、いない中でもどちらがより良い選択かということなのでしょう。

それを選ぶ責任が国民にあるということでしょうか。

 

日本の投票率の低さは危険水域であることを考え合わせると、今一度日本人も選挙と言うものに真剣に向き合うべきだと思わざるを得ません。

 

 

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