外国人と「やさしい日本語」でコミュニケーション
外国人と「やさしい日本語」でコミュニケーション
札幌国際プラザ主催の『外国人と「やさしい日本語」でコミュニケーション』というテーマの研修に参加しました。
定員80名でしたが、当日は満席。関心の深さがうかがわれます。
コンセプト
外国人のお隣さんや町で出会う外国人と、どうやってコミュニケーションをとったらよいかと困ったことはありませんか?
外国語ができなくても「やさしい日本語」という手段があります。
実際にやさしい日本語を使ってみて、どのように話すか体験してみましょう。
こんなコンセプトを持った研修です。
札幌の外国人は
札幌や北海道イに来ている外国人
*市内の外国人居住者は約15、000人。そのうち80%がアジア出身。
*札幌を訪れた外国人観光客は127万人。8割がアジア5か国。
*北海道全体の外国人は約33,000人。
技能実習生 10,000人
留学生 4,000人
こんなにたくさんの外国人が札幌を中心に住んでいたり、観光に来たりしているのですから、外国人と触れ合う機会も多いわけです。
やさしい日本語のイロハ
①相手への思いやり
相手の状況を考慮して、相手の理解を確認しながらお互いに協力して
━身振り、 指さし、 メモ(筆談)、 写真、
簡単な英語や中国語、ハングルを活。 翻訳機━
使えるものは何でも工夫をしてということでしょうか。
②言葉や分は、はっきり・さいごまで・みじかく・・・「は・さ・み」のルール
大事なことを先に伝え、補足的な説明は後から加える。
短い文で、はっきりと、分の最後までいうとわかりやすい。
③耳で聞いてすぐわかる簡単な言葉に言い換える。
「漢語」「外来語」「擬音語/擬態語」はなるべく使わない。
欧米圏の人に対しても、外来語を使うとかえって混乱するそうです。
④敬語ではなく「です。ます」の丁寧体で
外国人に日本語を教えるときも、敬語やフレンドリーな話し方を教える必要はないと思います。外国人が日本に来てため口で話す場面はほとんどないと思います。
敬語も、丁寧体で話せば十分。日本語の教科書にも、会話で学生同士のフレンドリーな会話を例文として挙げているものもありますが、私が教えるときには、ほとんど省略しました。
練習例
こんな、ルールですが、実際にやるとなると、むずかしい。
①どちらにお住まいですか⇒家はどこですか
②ごみのポイ捨てはやめましょう(看板)⇒ごみはごみ箱に捨ててください。
この辺は、初歩ですが
③道路がツルツルです。⇒危ないです。道で転びます。???
④飲み物はセルフサービスです⇒好きな飲み物をもって来てください
正解はないそうですが、むずかしい。
⑤来週、健康診断があります⇒来週、病院に行きます。元気ですか。元気じゃないです
か、調べます。(これは日本語教師をしている参加者の方の回答ですが、さすがです)
日頃、気が付いたときに、こんな言葉の言い換えの練習をしていると頭の体操にもなってよいのかもしれません。
また、外国人の方は、自分がカタコトでも日本語を話したという体験が、旅行の大きな思い出になるとのこと。
自分が海外旅行をした時のことを思えば、納得です。
へたな英語でも通じたらとてもうれしい。
ですから、安易に英語で意思疎通を図ろうとせず、まずは日本語で、やさしくはなしかけることが大切だということです。
実際にやってみると
講義が終わったら、5人ずつグループに分かれ、それぞれのグループに北海道大学の留学生、それも来札して半年くらいの学生が交じり、
A ごみの出し方
B 滑り止め用の砂袋
これらを、写真や資料を使って説明をするというっ実習が行われました。
感想
まず大切なのは「コミュニケーションを取ろうとする意欲」でしょうか。
そして、使えるものは何でも使う。
「やさしい日本語」「やさしい英語?」「ジェスチャー」
今年はオリンピックもあります。たくさんの外国人がこの札幌にもやってくるそうです。機会を見つけてどんどん外国人とコミュニケーションをとって行こうと思います。